個利個略とは?
本日9月3日、菅義偉首相(自民党総裁)、事実上の退陣を表明しました。
任期満了に伴う29日の総裁選で、再選が見通せなくなった為だそうです。
そうした中で、毎日新聞や時事通信社をはじめとした各種記事・報道で「個利個略」という単語が使われていました。
Google検索でも出てこず、TVも見ることの無い私はその意味を探ってみることにしました。
文脈から予測してみた
まずは、毎日新聞の記事の見出しから紐解いて見ていきましょう。
総裁選と菅首相 「個利個略」は通用しない
ー毎日新聞の見出し
通用しないという表現から見て、この「個利個略」は菅首相に対する表現とみてとれます。
批判的な態度で使われている用語のようですね。
字面から予測してみた
続いて、字面(じづら)から意味を予測してみましょう。
「個利個略」・・・一期一会のように、前後の 二語/二語で文脈を切ってみると、
個の利
個の略
となります。
1つ目は簡単で、個利とは「私利私欲」、「私益」や「我利」と言った単語の意味合いに近いものだと予測できます。
では2つ目はどうでしょう。ここでいう「略」は、単一文字としての「おおかた。およそ。だいたい」なのか「戦略」や「策略」、「知略」と言った表現に使われる部分から抽出されたものなのか判断に迷うところです。(どちらかというと後者な気がします
(結論) 個利個略の意味
毎日新聞の記事を最後まで読んでみると、
自らの政治的延命にこだわる今の首相の振る舞いは、党利党略どころか「個利個略」と言われても仕方ない。そんな姿勢では国のリーダーは務まらない。
ー毎日新聞 文末
とありました。
なるほど!
党利党略という既存の四字熟語を文字った表現だったのですね。
(語彙力の無さが露呈しました..苦笑)
という訳で、党利党略の意味を見てみると
党利党略
自分の所属する政党の利益を第一として、そのためにめぐらす策略。
[使用例] もっとも、党利党略のにおいの濃い質疑も多く、大臣としてはじめて議会に立った広田は、そのやりとりにうんざりし、疲れを感じたりした[城山三郎*落日燃ゆ|1974]
ーコトバンク
とあります。これでそれぞれの字は
利益の「利」で、
策略の「略」である
ということがハッキリしましたね。
以上のことから、
個利個略という熟語は、
「自分の利益を第一として、そのためにめぐらす策略」という意味
として捉えることができます。
まぁ、使っても相手に通じなければ今回のように、ただ衒学的になるだけでしょう。笑
ひとつ今日の豆知識でした。
お読みいただきありがとうございました
m(_ _)m