
概要 📖 – ジオメトリへのノイズ変位
Noise SOPは、ジオメトリの指定属性 (頂点位置・法線など) に手続き的ノイズを加算して有機的な変形を生成する SOPです。Period / Harmonics / Roughness などのパラメータでノイズの粒度や粗さを細かく制御できます。
主な用途 🎯
- 頂点位置 (P) や法線 (N) などの属性に手続き的ノイズを適用
- 球体・グリッドなどの滑らかなジオメトリに有機的な凹凸を付与
- Period / Harmonics / Roughness でノイズの粒度と粗さを制御
- Transform Page の Translate でノイズ空間をスクロールさせ動的アニメ生成
- Particle / Trail の位置を揺らす演出 (Period を大きく取り低周波で揺らす)
データフロー 🔄
入力: ソース SOP (任意のジオメトリ)
↓
処理: 指定 Attribute に Type / Period / Harmonics / Roughness で計算したノイズ値を加算
↓
出力: 変位後のジオメトリ SOP
初心者の方は、以下日本語書籍も手元にあると安心です。

実際の案件事例まで踏み込んで紹介されていて、効率よくスキルアップするなら必携の二冊です!
パラメータ解説 ⚙️
Noise Page 📁
Group .group 🎯
ノイズ変位の対象を入力グループに絞り込むパターン:
- Group:
group— 入力グループ名のパターンを指定。Pattern Matching に従う
Attribute .attribute 🎛️
ノイズを適用するジオメトリの属性を選択するメニューパラメータ
| 項目 | 内部名 | 説明 |
|---|---|---|
| Position | .P |
頂点位置 (P) にノイズを適用 |
| Normal | .N |
法線 (N) にノイズを適用 |
| Color | .Cd |
頂点カラー (Cd) にノイズを適用 |
| UV | .uv |
UV テクスチャ座標にノイズを適用 |
Type .type 🎛️
ノイズの生成関数を選択するメニューパラメータ
| 項目 | 内部名 | 説明 |
|---|---|---|
| Harmonic Summation | .harmsum |
基本周波数 + 高調波の積算で計算するノイズ |
| Brownian | .brownian |
Brownian (積分) ノイズ。Number of Integrals で滑らかさを制御 |
| Random | .random |
ランダムノイズ。Period=0 で完全ランダム |
周波数・粗さ関連パラメータ 📈
Seed .seed 🎲
– 乱数生成のシード値 (整数・小数どちらも可)
– 値ごとに異なるノイズパターンが生成される
Period .period 📏
– ノイズのピーク間隔 (Unit 単位)
– 値を大きくするとノイズパターンが引き伸ばされ、Frequency の逆数として振る舞う
– Type=Random で 0 にすると完全ランダム
Harmonics .harmon 🔢
– 基本周波数に重ねる高調波の数
– 値を増やすとノイズはより凹凸の細かいパターンになる (Roughness が 0 でない限り)
Harmonic Spread .spread 📐
– 高調波の周波数を増加させる係数 (デフォルト 2)
– Harmonic Summation Type のみ有効
Roughness .rough 🪨
– 高調波の振幅減衰率
– 0 で高調波は無効、1 で基本周波数と等振幅、デフォルト 0.5 で指数的に減衰
Exponent .exp 🔧
– ノイズ値をべき乗して 0 寄り / ±1 寄りに整形
– 1 より大きいと 0 に寄り、1 より小さいと ±1 に寄る
Number of Integrals .numint 📐
– Brownian ノイズの積分回数
– 値を大きくするとより滑らかな曲線になる (4 を超えるとほぼ変化なし)
Amplitude .amp 📏
– ノイズ値の振幅 (出力値のスケール)
Keep Computed Normals .keepnormals 🧭
– 計算後の法線を保持するかどうかを指定
Transform Page 📁
Transform Order .xord 🔄
サンプリング平面の変換順序を指定するメニューパラメータ
| 項目 | 内部名 | 説明 |
|---|---|---|
| Scale Rotate Translate | .srt |
T * R * S * Sample Plane |
| Scale Translate Rotate | .str |
R * T * S * Sample Plane |
| Rotate Scale Translate | .rst |
T * S * R * Sample Plane |
| Rotate Translate Scale | .rts |
S * T * R * Sample Plane |
| Translate Scale Rotate | .tsr |
R * S * T * Sample Plane |
| Translate Rotate Scale | .trs |
S * R * T * Sample Plane |
Rotate Order .rord 🔄
サンプリング平面の回転軸順序
| 項目 | 内部名 | 説明 |
|---|---|---|
| XYZ | .xyz |
X → Y → Z の順 |
| XZY | .xzy |
X → Z → Y の順 |
| YXZ | .yxz |
Y → X → Z の順 |
| YZX | .yzx |
Y → Z → X の順 |
| ZXY | .zxy |
Z → X → Y の順 |
| ZYX | .zyx |
Z → Y → X の順 |
サンプリング平面の Transform パラメータ 📏
Translate .t 📍
– サンプリング平面をノイズ空間内で平行移動
– 値を時間で変化させるとノイズパターンがスクロールしアニメーションになる
Rotate .r 🔄
– サンプリング平面をノイズ空間内で回転
Scale .s 📐
– サンプリング平面をスケールしノイズパターンの空間スケールを変化
Pivot .p 📌
– サンプリング平面の Transform 中心点
実践アイデア 💡
Example 1: 球体表面に有機的な凹凸を付与 🌐
Sphere SOP → Noise SOP (Attribute=P) → Geometry COMP → Render TOP
Sphere SOP で生成した球体の頂点位置 (P) にノイズを適用し、岩や雲のような有機的な凹凸を作る基本パターン。
- Sphere SOP の Primitive Type を Mesh に設定し Rows / Columns で密度を確保
- Noise SOP を後段に接続し Attribute を
P(Position) に設定 - Period / Amplitude を調整して凹凸のサイズと強度を制御
- Geometry COMP / Render TOP で見た目を確認しながら Harmonics / Roughness で粗さを微調整
Example 2: ノイズ空間をスクロールしてアニメーション 🎞️
Source SOP → Noise SOP (Transform Page.Translate ← CHOP) → Geometry COMP
Noise SOP の Transform Page にある Translate を時間で変化させると、ノイズ空間が SOP に対してスクロールし、滑らかなアニメーションが得られます。
- Noise SOP を Source SOP の後段に配置
- LFO CHOP または Speed CHOP で時間変化する値を生成
- 出力 CHOP を Noise SOP の Transform Page
Translateに export - ノイズパターンがフレームごとに滑らかに変化することを確認
Example 3: Brownian Type で滑らかな低周波変位 🌊
Grid SOP → Noise SOP (Type=Brownian, Number of Integrals=3) → Geometry COMP
Grid SOP の平面にゆっくりとした低周波変位をかけて波打つ地形のような表現を得るパターン。Brownian Type と Number of Integrals でなめらかさを調整します。
- Grid SOP で平面ジオメトリを作成 (細かい分割を指定)
- Noise SOP を後段に接続し Type を
Brownianに設定 - Number of Integrals を 2〜3 にして変化を滑らかにする
- Amplitude / Period で波の高さ・幅を調整
関連オペレータ 🔗
類似機能OP 🔍
- Noise CHOP — チャンネルデータに対するノイズ生成
- Noise TOP — テクスチャに対するノイズ生成
- Point SOP — 頂点属性 (P / N / Cd など) を式で直接編集
組み合わせ推奨OP 🔄
- Sphere SOP — Noise SOP の前段で球体ジオメトリを生成
- Grid SOP — 平面ジオメトリに対するノイズ変位の典型的な入力
- LFO CHOP — Noise SOP の Transform Page をアニメーション駆動
- Geometry COMP — Noise 変位後の SOP をレンダリングパイプラインに投入
前処理・後処理SOP 🎯
- 前処理: Sphere SOP、Grid SOP、Box SOP
- 後処理: Transform SOP、Copy SOP、Merge SOP
Info CHOP情報 📊
Noise SOP は Info CHOP による詳細情報取得に対応しています。
ジオメトリ統計 📐
num_points:num_points— 入力ジオメトリと同じポイント数 (Noise SOP は変位のみで増減しない)num_prims:num_prims— 入力ジオメトリと同じプリミティブ数
クック統計 ⏱️
total_cooks:total_cooks— プロセス開始以降にこのオペレータがクックされた合計回数cook_time:cook_time— 直近のクック所要時間 (ミリ秒)cooked_this_frame:cooked_this_frame— 当該フレームでクックされた場合は 1
トラブルシューティング ⚠️
よくある問題と解決策 🔧
❌ Problem: ノイズの効果が見えない / 変化が乏しい
✅ Solution:
Amplitudeを上げてノイズ値のスケールを大きくするPeriodを入力ジオメトリのスケールに合わせて調整 (大きすぎると平坦、小さすぎると荒れすぎる)AttributeがP(Position) に設定されているか確認
❌ Problem: 高調波が多すぎてジオメトリが荒れすぎる
✅ Solution:
Harmonicsを 0〜2 程度まで下げるRoughnessを 0.3 以下にして高調波の振幅を抑える- Type を
Brownianに切り替えNumber of Integralsで滑らかさを上げる
❌ Problem: Transform Page を変えてもノイズパターンが動かない
✅ Solution:
- Transform Page の
Translateパラメータに時間変化する CHOP の参照が export されているか確認 - CHOP 側 (Speed CHOP / LFO CHOP) の値が実際に変化しているか Channel Viewer で確認
Seedを変えただけではパターンが切り替わるだけで連続変化にはならないことに注意


